2009/05/27

Extenza RR1 (Bridgestone)

F1へのタイヤ供給を独占しているBridgestoneが満を持してリリースしたロードバイク用タイヤとして話題に上ったExtenzaシリーズ。ロードレース用のRR1とロングライド向けのRR2が一般販売され、Anchorの完成車用にRR3がラインナップされてます。
実は試乗用に先行リリースされていたものを試させてもらっていたので、割と長く使ってたり。

傾向としてはPro3シリーズ(Michelin)と同様にコンパウンドによって性格付けされたタイヤ。ケーシングは120TPIだそうなので、ハイエンドモデルとしては使用された繊維は太めです。走行抵抗を抑えたセンタートレッドと、グリップ力の高いサイドトレッドの組み合わせで、どちらもスリックパターン。サイドコンパウンドがグレーになっているので、見た目からも境界が判りやすいのは良し。

ビード、タイヤサイドは全体的に柔らかめ。WH-7801-SLへの取り付けもさほど苦労せず、OpenProなら素手でも余裕。サイドウォールの柔らかさが乗り心地の良さにつながってるように思いますが、R-Air(Panaracer)やラテックスチューブのような柔らかいチューブと組み合わせるとちょっと心許無い気も。少しだけ空気圧を上げて対処するか、個人的にはMichelinやMaxxisあたりの軽量ブチルチューブとの組み合わせが好みです。

直進時の抵抗の低さは特筆もの。公称205gと軽量であることと、抵抗が小さいベースコンパウンドを採用している恩恵もあってか、踏み出しから軽さを体感できます。オンロードでのグリップも良好で、コーナーで倒し込んでも安心感があります。接地するコンパウンドが変わるとロードノイズやハンドルに伝わる振動が変化するので、速度とグリップの限界点を探っておけば下りのコーナーでもラインを組み立てやすくなりそう。

耐パンクプロテクターが機能しているかどうかは判断できませんが、今のところパンクは一度だけ。ステープラーの針が刺さったのが原因なので、これだけ鋭利なものだとどのタイヤでも防げないかと。ただ、コンパウンドが柔らかいために、カット傷は入りやすくなってます。特にサイドコンパウンド。トレッド面の限界に到達する前に傷だらけになってフィーリングが変わってしまいそうな気もします。

一転して、ウェットでは走行抵抗の低さがグリップ力の欠如として露呈します。流石に下りコーナーで攻めるところまでは試してませんが、ストレートでの急ブレーキでは制動距離がかなり伸びました(雨上がりの路面だったので、ブレーキはドライと同条件)。また、後輪が左右に滑り出すタイミングも早め。
スチールさんから「50km/hくらいでコーナーに突っ込むと横滑りしない?」と尋ねられたのですが、自分がそこまで技術を必要とする走り方をしてないので何とも。コンディションによってはグリップ力の高いサイドコンパウンドでも滑る可能性があるかも。

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