2011/10/14

水平方向に分割してみると。

さて、昨日の続きでフレームジオメトリの見直しをやってみました。自転車のサイズを決めるに当たって、最も重要なのはトップチューブ長(水平換算)で、個人的にはそれに加えてヘッドチューブ長、シート角あたりを気にするようにしてます。だいたい適正サイズなら(よっぽどのコンフォート系フレームでなければ)ヘッドチューブが長すぎるということはほとんどないので今回は割愛します。「個人的に」としたのはステム下にスペーサーをあまり入れたくないからだったり。

TTバイクのセッティングについて、「ロードバイクのポジションをBBを中心に回転させる」と言われますが、シート角の大小にも同じことが言えます。
RHM9(490、シート角74.25°)とTCR Alliance(M、シート角73.5°)を比較すると、水平トップチューブ長はどちらも535mmですが、BBの前後で分割した寸法は386mm:149mm、374mm:161mmとなり、サドル位置を揃えた場合にRHM9はハンドルが10mmほど遠くなります。

同様にTCRについて考えてみると、水平トップチューブ長をBBの前後で分けると392mm:163mmとなりました。これにステム長とハンドルリーチを足すとBBからブラケットまでの大まかな水平距離が算出できますが、メインで乗っているMadone6より16mm、RMZよりも20mmほどブラケットが手前にあるということに(丸ハンなので実際はそれ以上に手前にあるはず)。これで心置きなく100mmステムに交換できます。
ただ、シート角が寝てる分をサドルを前に出す(後退量を同じにする)ことで打ち消すことになるのですが、前後輪への荷重バランスが変わってきますし、ヘッド周りやフォークの設計によってハンドリングにも違いが出てくるかと思います。(コラムスペーサーを噛ますことになっても)適正サイズのフレームを選ぶに越したことはありません。

2台目以降のフレームを選ぶ際に、おそらく1台目のポジションをベースにすることがほとんどかと思いますが、トップチューブ長だけでなくシート角にも目を向けないと同じポジションが出ない可能性があるよ、という話でした。ある程度シート角が立っている方がサドルを後ろに下げることになるので後輪荷重になって良さそうですが、そうなるとトップチューブが短めのモデルを選ぶことになって、ヘッドチューブまで短くなってしまうジレンマ。その点でTCRシリーズのSサイズはわりと理想に適ったジオメトリです。TCR Advanced SLのノーマルポストモデルが復活したら買う!……かもしれません(ぉぃ。もしくはTCR SLのフレームセットでも可。逆に、Anchorのフレームはサドルをそんなに上げないのを前提に設計されてるような気がします。

以下、努力の跡。ま、計算してくれたのは主にLibreOffice Calcですけど。

TCR (Mサイズ)TCR Alliance (S)RHM9 (490)RMZ (520ベース)Madone6 SSL (52cm H2)
水平トップチューブ長555535535545534
ヘッドチューブ長142135120140140
シート角73.573.574.2573.7574.2
ヘッド角737272.57373.8
フロントセンター578.06574.9580.75582.68573.37
リアセンター400.94398.9399.75404.32403.63
ホイールベース979973.8980987977
チェーンステー長407405405410410
フレームリーチ
(水平トップチューブのBBより前の距離)
392.14374.33385.96385.34379
フレームセットバック
(水平トップチューブのBBより後ろの距離)
162.86160.67149.04159.66155
ステム長100120110110105
ハンドルリーチ6570707279
リーチ
(BB~ブラケットの水平距離)
557.14564.33565.96567.34563

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