数年来の悩みだった度付きアイウェアに対して、ひとまずの解答となりそうなアイウェアです。
現行モデルからは落ちてしまっているようですが、LUXはzerorh+のオプティカルラインのフレームで度付きレンズを入れる前提に設計されており、RH544/688/752シリーズ、RH161/162/179シリーズに大別されます。前者はStylusなどと似たデザインで、後者はLUX Japanとも表記される国内限定展開の小さいレンズカーブに対応したフレームでした。
購入したのはRH688ですが、レンズを直接フレームにボルトで固定するため、レンズ側の加工がほとんど要らないがミソ。ただし、天候や場面に応じてレンズ交換することはできません。追加料金無しでカラーレンズも選択できたのですが、透過率の高い色がなかったのでクリアレンズを選びました。レンズ越しに見えるシルバーのフレームが目立つので、RH752に設定のあるマットブラックやホワイトのほうがメガネとしては無難だったかも。
セール品のためレンズの指定はできませんでしたが、専用の検眼枠で測定し、6カーブレンズでは湾曲が大きくなり、レンズ縁のコバ厚も大きくすぎることから4カーブレンズでの製作を勧めていただきました。-5.50D前後の強度近視になるので、レンズ外面は4カーブでも内面では10カーブ相当になるそうで、Zoff Sportsで不満を感じていた風の巻き込みについても軽減が期待できたので、それを了承。製作期間は発注してから3週間ほどでした。
レンズは東海光学のベルーナHX UVで、屈折率は1.60。10mmを超えるだろうと言われていたコバ厚もレンズ縁を斜めに切り落とす加工をすることで7mm程度に収まりました。屈折率の高いMODECINQにするともう少し薄くなりますし、非球面レンズでも厚みは抑えられるかもしれませんが、デザイン的にはあまり気にならないフレームなので、色収差なども含めたバランスを取るとこのあたりに落ち着くのかなと思います。
掛け始めの違和感としては、距離感が遠くなり視界全体が小さく見えることと、眼球の動きだけで視界を左右に振ったときにパッと焦点が合わないこと、正面を見たときに左右下方が歪むことでした。事前に聞いていたとはいえ、レンズの小さい検眼枠では正面の視え方くらいしか再現できないので、しばらくは室内で掛けてウロウロして慣らしました。
実走で何度か使った感じとしては、普段のメガネと視え方が変わるため掛け始めはどうしても気になりますが、数分で吸収できる程度。写真からも判るようにレンズ外側の視界はほとんど無いため、後方確認は意識的に振り返らないと視えてこないのが難点でしょうか。
テンプルは特に滑り止めの加工などはされていませんが、ほとんどズレることもなくフィット感は高いです。LUX Japanと同様にイヤーソックも付いているので夏場の使用も問題なさそう。また、フレームが額に付くか付かないくらいにノーズパッドを調整していますが、レンズにまつ毛が当たることもなく、フレーム上部からの風の巻き込みも気になりませんでした。
ちなみにRh+ではRXサミットシステムと称した独自の度付きレンズ製作のシステムもありますが、コストが大幅に上がる上、ICRX NXTレンズでは屈折率1.53となるためレンズの厚みもさらに大きくなると考えられます。OakleyのRXプログラムでも似たような感じで、FLAK2.0のような-6.00Dまで対応したフレームを選んだところで、最終的にはレンズの厚みがネックになりそうです。
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