2024/03/17

KICKR Core (Wahoo)

2020年にZwiftを導入するにあたって購入したスマートトレーナーがGT-Roller F3.2です。接地面積のコンパクトさに加えて、フレームへの負荷を抑えつつ実走の左右の動きを再現するMotion Controllerや、オプションで負荷の自動変化に対応するGT-ePower・GT-eBoxなど、琴線に触れる製品で、これが無ければ4年近くにわたってバーチャルライドにのめり込むことはなかったでしょう。
一方で、負荷の再現性に物足りなさやERGの反応の遅れが気になるようになってきていたり、タイヤドライブ式に付きまとう懸念材料としてタイヤの摩耗と細かい振動・騒音への対応に苦慮してきました。工夫を施されている専用タイヤを使えば改善が見られたのですが、それでもローラー後方にタイヤの削りカスが散乱したり、ローラー表面に付着したトレッドが振動の原因になったり、空気圧の管理がちょっと手間に感じていたり……。メーカーからは3年をめどにシャフト交換の検討をするようにアナウンスされていることもあり、主流のダイレクトドライブ式のスマートトレーナーの動向も探っておこうかなと思い始めていたのですが、

買ってしまいました。

WahooならAxis Feetの付いたKICKR V5もしくはV6、左右の傾きだけでなく前後の動きにも対応する最新のKICKR Moveも魅力的ではあったものの市場価格も高止まりしてるし、Eliteの上位モデル(Direto XR、Justo)も気になる存在でしたが、買い替えキャンペーンの値下げ幅も小さく、購入後に「思ってたのと違うな」となったときのダメージも不安だったので、最終的にメルカリを含む中古市場も睨みつつ、状態の良さそうなものを定価の半額あたりで購入するという妥協点に落ち着きました。ちょっと過去に遡ると、コロナ禍でスマートトレーナーの需要が高まった反動を受けて中古市場の在庫がダブつくという話もありましたが、今のところは需要と供給のバランスが取れているのか割と速いペースで回転している印象を受けました。

梱包の状態が残念なくらいに簡易だったのとウェブページに掲載されていた写真からは把握できないところの塗装に傷が入っていたのは勉強代として、トレーナーとしての機能は問題ないので一安心。
実に20年越しとなる固定ローラーは、GT-Rollerに慣れた身からすると、これまでは自転車が吸収していた左右の動きがすべて上半身に返ってきてしまい、実走とのギャップを改めて感じるところです。再現度はさておき、KICKRやJustoが左右に5°の動きを持たせているというのは、このあたりの違和感の解消を目指したものかもしれません。
サードパーティ製のロッカープレートや、果ては自作するための3Dプリンターの設計データも見つかりますが、このあたりは後日。

Zwiftに接続した状態でキャリブレーションしようとすると同時に負荷が変動してしまってうまくいかないところで躓きましたが、単独の状態でWahooアプリから設定することで解決しました。よくネット上で見かけるERGでかなり高い精度で強度がコントロールされているのが気になっていたのですが、ふたを開けてみるとKICKR内部でワット数を平均化したものを出力していたというオチでした。GT-Rollerだとパワーメーターの出力を受けて負荷がコントロールされていてタイムラグがあるのかと思っていましたが、制御の仕組みは変わらないようです。むしろ、3s平均よりも長いインターバルで均しているように見受けられるし、瞬間的な上げ下げについては別途アルゴリズムが組まれているような印象を持っています。

負荷の上限は大きく向上していて、Zwift上で勾配10%となっていてもGT-Rollerでは終始アウターギアでこなせていたところが、現実でもそうであるようにインナーに頼らざるを得ません。また、タイヤドライブだと後輪への荷重によって負荷が変わってしまうのも、ダイレクトドライブで解消しました。

これでますますバーチャルサイクリングが捗るわけですが、ハードも制御系も長持ちしてほしいところです。

0 件のコメント:

コメントを投稿