BB周りの規格の乱立が一段落したところで、BB30およびPF30対応フレームについて備忘録がてら。BB386evoとかBBrightはまだ現物を見たことないし、とりあえず手の届きそうなローエンドモデルに採用されることはなさそうなのでスルー。
いちばん無難なのは、もちろん専用クランクを使用すること。シャフトを大口径化することで剛性を上げつつ軽量化できるとか、Qファクターを狭くできるとか、タップの精度を考慮しなくてよいといったメリットがあるそうですが、少なくとも前2者については眉唾っぽいなぁ。ただ、ヘッドパーツが大口径化してる昨今、クランクシャフトにも同じことが言えるのかも。また、部品点数を最小限に抑えられるし、見た目もシンプルです。
現時点ではFSA、SRAMから専用クランクがリリースされてますけど、コンポーネントを統一するとなるとFORCE、RED (SRAM)から選ばざるを得ません。FORCEは2011モデルが投げ売りされてるし、REDも2013モデルでメジャーアップデートされたので、国内価格とダブルタップに抵抗が無ければ選択肢としては悪くないかも(安く上げるためにはクランク以外をRIVAL、APEXにするという手も。
一方で、シマノ、カンパといった二大メーカーのコンポを使う際は、24mmシャフトに対応するためにアダプターが必要。
CampagnoloはBB30、PF30、PF86にそれぞれ対応したOS-FIT Integrated Cupsを出してるあたり良心的です。BB30のベアリングの代わりにアダプターを圧入することで従来のUltra-Torque、Power-Torqueクランクが使えます。材質はアルミですが、力が掛かるうちに緩まないのか気になるところ。
困ったことにシマノには純正アダプターが存在しないため、サードパーティ製のものを使用することになります。BB30用としてはKCNCやらTOKENやらReset Racing、MORTOPから内径24mmのベアリングを内蔵したアダプターが出てますが、PF30用としてはググって出てくるのはParlee、スギノくらい。Wheel Manufacturingから出てるシムはベアリングをそのまま使うのでBB30、PF30問わず利用できるはずですが、クランクを支えるベアリングの間隔が狭いのが及第点でしょうか。Super SIX Evo (Cannondale)が採用したこともあってCannondaleは移行を進めていくんでしょうし、アダプターも今後は充実しそうです。
最後の手段としては、ネジを切ったシェル式アダプターを圧入(というか接着?)すれば従来のスレッド式BBと同じように使用できます。すべてのコンポーネントに対応する上、メーカー推奨の手法とは言えども、取り外しできないのが最大の難点。
さて、ここから本題(ぉぃ。
Hollowtech2ではBBアダプター側に、Ultra-Torque・Power-Torqueではクランクシャフト側にベアリングが付けられてますが、現在では両社とも同じサイズ(6805N/25×37×6mm)のベアリングを採用してるとのこと。これを逆手に取ってシマノのBBにCULTベアリングを利用する手法もあるようですが、同様に先述のOS-FIT Integrated Cupsに6805のベアリングを嵌めてHollowtech2クランクを使用することも可能っぽい。
ネット上でちょろっと拾った情報なのであとは人柱を募集したいところなのですが、6805 (25×37×7mm)にFSAのベアリングシールド (MS-183)を組み合わせると良いようです。これがうまくいくようなら、BB30、PF30対応フレームにも手が伸びるようになるなぁ。